初代GR digitalはモノクロ専用機で。

コンタックスT2などに象徴されるフィルムコンパクトの日本代表「RICOH GR」の初代デジタル。発売と同時に飛びついたカメラです。そして購入後、どうしても気になるのがその進化です。2型→3型→4型へ進化するたびにビックカメラで触ってWebにアップされた作品を確認する日々。結局、初代にして完成していたカメラだった事に気付くカメラでした。センサーは今となっては小さな1/1.8型CCD。APS-Cと比較しても面積が1/10しかありません。画素数も813万画素。2型は1001万画素になり、センサーサイズも1/1.75型CCDと若干拡大しましたが、今改めてカメラは「バランス」が大切なんだな〜って。センサー、レンズ、ボディーサイズ、全ての要素がブレずにピンがあってると表現したくなるのがこのGR Digital。GR伝統の35mm換算28mmの単焦点レンズもキレが良かった。若干カラーのISO800〜1600ではデジタルノイズ感はありましたが、そのノイズがモノクロになった途端まるでモノクロフィルムのT-MAX(増感)の様でかなり良い感じに。この為だけに4台確保した程です。。その後GRがAPS-Cセンサーになり、同時に価格も上がる。そうなるとAPS-Cミラーレスと意識の中で競合してしまって。。今現在も購入できないでいます(汗)

 

 

暗部のバランスもよかった。

GRの名にかけて、かなりフィルムを研究した結果なんだと思います。

 

 

ISO1600

 

ISO1600

この粒子感がモノクロフィルム好きにはたまりません。思わずモニターやプリントからするはずのない暗室の酢酸の香りがしてきます(笑)

 

 

 

全体を捉える28mmレンズ。フォルムカメラより解像はしていますが、そのさじ加減がオーバーでない感じが35mmコンパクトだと感じられます。

 

 

 

陰影を緩やかに捉えるのはとてもフィルム的だと感じました。

 

 

 

アンダーも得意です。

 

 

 

スナップカメラとして鞄に入れても苦にならない重さとサイズは、持ち出し率を上げてくれます。

 

 

かなりシャープなレンズだな〜って思ったのはシャープな被写体だからか(笑)

 

 

昨今の3,000~4,000万画素になれた目に、800万画素だということを忘れさせます。

 

 

 

ニュートラルで階調のつながりもよかった。

 


 

写が得意なのはフランジバックが近いから。
モニター鑑賞やA4プリントまでなら800万画素でほんとに十分。

 

 

こういう風景は最近の高解像度デジタルに軍配ですが、雰囲気は出ていて好きです。

 

 

色の少ない被写体だと全体的に少し赤に転ぶ傾向もあった気がしますが、色調整でなんとでもなります。もう35mmフィルムで撮ったと勘違いしそうです。

※いずれの写真もほぼ無調整です。

 

 

どんなデジタルカメラでもⅡ型になると高ISOが綺麗(=低ノイズ)になります。これは画像処理のアルゴリズム変更で光学特性やセンサー特性の改善では(ほぼ)ないことが多いです。ノイズ処理をすることが正義のデジタルカメラに、この「初代」GRは処理エンジンがリリースまでに間に合わなかったのか、あえてノイズを残した方が善だとしたのかは、開発者の方に聞く他知り得ませんが、この子が世にこのノイズを残したままリリースされたことは喜んで良いと思います。  リコーアーカイブ

 

もう15年ほど前の機種になるので、オークションなどで入手しても状態の良いものは残念ながら少ないです。特にADJボタンやダイヤルの反応が悪い個体が多いです。メンテナンスで好評のRICOHさんももうこんな古い機種は相手にしてくれないと思うので、バラしてパーツ移植などしてなんとか温存して行きたいと思います。

 

ちなみに、GR DIGITALのショット数などの確認は、電源OFFにして
GRD)モード(動画)「再生」「マクロ」「ズーム」同時長押し。
GRDII)モード(SCENE)「再生」「マクロ」同時長押し。
SH:撮影枚数 ST:フラッシュ発光回数

※古いデジカメはPC同様サポートが受けられないのでジャンクがハードオフで500円とかで転がっているとかでない限り購入はお勧めしません。何台か手に入れいて自力で治す(←私です)事になります。それはそれで楽しいのですが、バラすのが怖い方はGRⅢも素晴らしいのでそちらをお勧めします(笑) ヤフオク(初代探せばある?)

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